美しい背中を作りたい人にオススメのトレーニング・プログラム
私たちは普段自分の背中を見る習慣はあまりないですよね。しかし、ふと街中の大きな鏡に映った自分の背中が目に入り、背中のぜい肉に気付いた経験はありませんか?人の年齢は後ろ姿に出るといわれるほど、背中は他者の印象に残りやすい部位です。そこで、今回は美しい背中を作ることができるおすすめのトレーニング方法を紹介します。
背中を鍛えるメリットとは?
背中には複数の筋肉がついています。その中で代表的なものが背骨の両脇についている「脊柱起立筋」、脇の下から脇腹辺りまで逆三角形についている「広背筋」、肩から背中の真ん中辺りまで逆三角形についている「僧帽筋」です。
まずこれらの背中の筋肉を鍛えるメリットとして、主に次の3つのことが挙げられます。「基礎代謝が上がる」「腰痛が改善される」「背中を鍛えることで全身の運動につながる」があり、1つずつみていきましょう。
まず「基礎代謝が上がる」ですが、人間には「基礎代謝」があります。人間が生きていくうえで体温を維持したり、内臓機能を動かしたりする時に必要とされる必要最低限のエネルギーです。私たちが1日に消費する総消費エネルギーのうち、約60%を占めているのがこの基礎代謝だといわれています。
基礎代謝は「座っている時も睡眠中も消費されているエネルギー」です。そのため、基礎代謝が高い方は消費されるエネルギーが多いので痩せやすく、逆に基礎代謝が低い方は痩せにくいという特徴があります。大半の方は、基礎代謝が高く痩せやすい体の方がよいと思うでしょう。
この基礎代謝を高めるには「筋肉量を増やすこと」が重要です。筋肉量を増やすとエネルギー消費量が上がるため、基礎代謝が高くなります。とくに人間の体で大きな筋肉ですので、鍛えて筋肉量を増やせば基礎代謝が上がり、痩せやすい体に近づいていくでしょう。
次に「腰痛が改善される」です。腰痛に深く関わる筋肉は、背骨の両脇についている脊柱起立筋です。現代人は長時間のデスクワークやスマホ操作などで前傾姿勢になることが多く、背中をそらすことがほとんどありません。背中をそらす動作が少ないと、脊柱起立筋が衰えていきます。脊柱起立筋が衰えてしまうと、背骨の負担が増えて痛みが出てしまうでしょう。
そして、脊柱起立筋以外の筋力で体を支えないといけなくなるため、腰回りの筋肉が使われて疲労します。この悪循環を続けてしまうと、慢性的な腰痛につながるのです。脊柱起立筋を鍛えることでこの悪循環から抜け出し、腰痛も改善されるでしょう。
最後に「背中を鍛えることで全身の運動につながる」です。背中を鍛えようとすると、必然的に腕や腹筋や足なども一緒に動かすことになり、全身の運動につながります。
美しい背中を作るトレーニング
効率よく背中を鍛えるマシンは「ラットプルダウン」「シーテッドロー」です。
まずラットプルダウンですが、このマシンは座った姿勢から頭上にあるバーを両手で持ち、自分の胸に引きつけるようにして下げる動作を繰り返します。このマシンで鍛えられる背中の筋肉は、広背筋と僧帽筋です。ラットプルダウンを行う際に、より筋力トレーニングの効果を上げるには、肩甲骨を寄せるように意識しながら行ってください。
なぜなら、広背筋は肩甲骨の動きと連動しているからでしょう。次に鍛えられるのは僧帽筋ですが、この筋肉は首を後ろに倒したり、肩甲骨を上げ下げしたりする時に使われる筋肉です。この僧帽筋を鍛えることによって、肩こりも改善されてくるでしょう。
次に紹介するのはシーテッドローです。このマシンは座った状態から前方にあるバーを自分の体の方向へ引き寄せる動きを行います。シーテッドローで鍛えられる主な背中の筋肉も、ラットプルダウンと同様広背筋と僧帽筋です。この2つの筋肉をメインに背中を鍛えることで、美しい背中を手に入れられます。
美しい背中を作るプログラム
ヨガやピラティスはスタジオに通って行うこともでき、自宅で自分のペースで行えることがメリットです。ヨガやピラティスは動きもゆっくりしているため、運動不足の方やトレーニング初心者でも取り組みやすいでしょう。それでは背中の筋肉を動かすヨガとピラティスを1つずつ紹介します。ヨガマットやバスタオルなどを敷くとよいでしょう。
まずは、ヨガのバッタのポーズです。うつぶせになり手は体の横に添えて、手の甲と足の甲をマットにつけましょう。足は軽く開き、おでこも床につけます。息を吸いながら手と足を引き上げてください。足は股関節の付け根あたりから浮かせるように上げるのがポイントです。さらにできる方はおでこをマットから上げます。3呼吸して元に戻り、3回ほど繰り返しましょう。
次はピラティスです。スイミングという動きで、泳ぐように手足を動かします。うつぶせに寝て、両手は肩幅で頭の上に伸ばし両足も骨盤幅に伸ばしましょう。この時お腹に力を入れて、腹筋を使って床から少し上げ。息を吸いながら右手と左足を遠くに伸ばすようにしながら上にあげてください。息を吐きながらゆっくりと下ろします。
次は逆の左手と右足を呼吸しながら遠くに伸ばすように上にあげましょう。息を吐きながらゆっくりと下ろし、各5回ずつ繰り返します。どちらも腕や足を下す際はゆっくりと下ろしましょう。
今回は美しい背中を作るためにオススメの筋力トレーニング・ヨガ・ピラティスを紹介しました。背中を鍛えると痩せやすい体質になる、腰痛が改善されるなどメリットが多いですね。姿勢がよい人は若々しい印象に映ります。どれも無理のない範囲で行いながら、美しい背中を目指しましょう。